複音ハーモニカ第一人者、水野隆元さんの演奏会へ行ってきました。
この日を長いこと楽しみにしていました。

水野隆元さんについてはこちらをご覧ください。

ATELIER TAKAMOTO
http://www.ateliertakamoto.com

コンサート会場

コンサート名 水野隆元による複音ハーモニカ個展
〜甲賀一宏先生を偲んで〜
場所 やまと芸術文化ホール・サブホール
時間 13時30分開演

▲大和市文化創造拠点シリウス。外観からして非常に立派!

コンサート開場はやまと芸術文化ホール・サブホール。大和市文化創造拠点シリウスの中にあります。1階はコンサートホールとカフェ、2階から4階まで図書館になっている先進的な施設です。

チケット代を支払い会場に入ります。空いている客席を探すのが大変な混みようです。

舞台上には、ソロ演奏に使用するスタンドマイク、伴奏に使うグランドピアノが備えてありました。コンサートではよく目にするものです。

この舞台でひときわ目を引くのは、鮮やかに彩る桜の生け花。光の色による舞台演出をいくつも見てきましたが、生け花の演出が優しく感じます。

華やかな舞台とはこのことですね。「フラワーアーティスト岡田裕二さんの作品」とパンフレットに書かれていました。

▲水野隆元さんのコンサートのパンフレットは、音楽知識の浅い私でも読み込みたくなります。

演奏曲ごとに曲が生まれた歴史、曲の特徴、編曲の心遣い、表現の難しさなどが書かれています。
演奏者の思いを知ることで、初めて聴く曲でも興味が湧きます。

水野隆元さんの演奏に聴き入る

佐藤秀郎編曲による抒情歌をはじめ、甲賀一宏先生編曲によるクラシック、民謡などが演奏されました。
そして、ハーモニカのための新たな曲が演奏されました。北爪道夫さん、三平典子さん、上明子さん作曲によるものです。

演奏は、ピアノ:上雅子さん、バイオリン:杉山和駿さん、複音ハーモニカ:藤原尊子さん、正井佳瑞麻さんの4名がデュオなどで参加されました。

水野隆元さんの複音ハーモニカの音色は変幻自在。くつろぎを感じる伸びやかな曲から、緊張や不安を誘うアクセントを効かせた曲まで奏で分けられています。

リードを限界まで震わせるようなフォルテッシモ。
マイクで拾って僅かに聴こえるほどのピアニッシモ。
「ハーモニカの音幅を活かしきる演奏はこうするものなのだ」と勝手に解釈しました。

演奏曲の中で最も記憶に残ったのは、「祈り 複音ハーモニカ・ソロのための」(北爪道夫作曲)。
とんでもない実験曲だと思いました。複音ハーモニカでは普通使わない技巧が詰め込まれているのです。
「普通」という聴き慣れた曲調から外れているから、不気味に聞こえてしまうのでしょうか。

水野隆元さんだからこそ、演奏できる技巧に満ち満ちた曲です。
目を閉じて聴くと、こんなイメージが湧きました。暗闇の舞台にスポットライトが2つ。祈りを奏でる水野さんと、曲に乗る舞踏家。
音では理解が出来ないため、踊り子など視覚的な要素と合わせたくなりました。

 

全演奏終えて挨拶をする水野さんは、ほっとしたように見えました。

まとめ

本公演はもともとは甲賀一宏先生と水野隆元さんの二人展だったそうです。

このコンサートは作曲家、指揮者、音楽指導者、そして複音ハーモニカ奏者でもあった故甲賀一宏先生が「複音ハーモニカ”二人展” 〜甲賀一宏 水野隆元による〜」と題して、素晴らしい可能性を秘めた複音ハーモニカによる音楽を、一点一点展示するように演奏していく実験的な試みとして企画されました。(パンフレットより)

甲賀先生との二人会が実現できなかったことは残念ではありますが、公演を中止にせずに開催してくれたことに感謝致します。