体験レポート

9年放置と聞いたアルミホイールを下地処理してみた
ピカールネリの水研ぎ

公開 2026-08-08 / 更新 2026-08-08 / 現役トラックドライバー

📝 この記事を書いた理由
別の人の車両で「9年間ホイールを磨いていない」と聞き、持ち主に了承をもらって全6輪を下地処理させてもらいました。一度も磨かれたことのない面としては、これまで自分が扱ってきた中でいちばん長く放置されたものです。1回の作業でどこまでいけるのか、足りないとしたら何が足りないのか。自分でも見当がついていなかったので、そのまま記録することにしました。この記事は、その1回目と2回目の作業の記録です。うまくいかなかった部分も、そのまま書いています。

※この記事で言う「検証」は、研究室での厳密なものではありません。現役トラックドライバーが現場で実際に磨いて、どうなるかを自分の手で確かめる、という意味です。断定するのは自分が観察した事実だけにとどめ、原因や理由の部分は「〜な気がする/感じた/かもしれない(未確認)」と分けて書いています。特定の製品を押し付けたり、「この剤はダメ」と決めつけたりはしません。

左後輪の変化(磨く前 → 1回目 → 2回目)

左後輪 作業前 全体が均一にくすみ金色っぽく変色したアルミホイール
左後輪 磨く前
左後輪 ピカールネリの1回目の水研ぎ後 くすみとムラが残る状態
同・1回目の水研ぎ後
左後輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 リムの外周が周囲の映り込む状態まで戻ったアルミホイール
同・2回目の水研ぎ後

日々の業務をこなしながら車両を綺麗に保っているトラックドライバーの皆さま、いつもお疲れ様です。

「9年間磨いていない」と聞いた車両

今回作業させてもらったのは、別の人の車両です。9年ほど磨いていないと聞きましたが、自分で裏を取ったわけではないので、正確な年数までは分かりません。確かなのは、少なくとも数年単位で磨かれていない状態だったということです。了承をもらったうえで、全6輪の下地処理をさせてもらっています。

なお、以前の記事で扱った黄ばみの車両とは別の車両です。

作業前の状態は、全6輪とも全体が均一にくすみ、金色っぽく変色していました。部分的に曇っているのではなく、面全体が一様にその状態です。鏡面の要素はほぼ残っていない、という見た目でした。

作業前の状態

左前輪 作業前 全体が均一にくすみ金色っぽく変色したアルミホイール
左前輪・作業前
左中輪 作業前 全体が均一にくすみ金色っぽく変色したアルミホイール
左中輪・作業前

作業前に刻印を確認した(アルコアの表面処理)

着手する前に、ホイールの刻印を確認しました。通常の鍛造ポリッシュ品であることを確かめてから作業に入っています。

アルコアには、表面処理が施されたタイプ(Dura-Bright)があります。これは研磨してはいけないもので、磨いてしまうと処理層そのものを削ることになります。見た目だけで判断するのは自分には難しかったので、作業前に刻印を確認するようにしています。アルコアを磨く前にひと手間かけて刻印を見ておくと、後で困らずに済むかもしれません。どう扱うかは車両の持ち主それぞれの考え方があると思いますが、自分は確認してから着手しました。

1回目の作業(2026年7月20日)

まず中性洗剤で洗浄し、そのうえでピカールネリの水研ぎを行いました。対象は全6輪です。剤ごとの使い分けの考え方については、ホイール下地処理の使い分けガイド|面の手強さでピカール液・ネリ・オートソルを選ぶに整理してあります。水研ぎというやり方そのものについてはブルーマジックの水研ぎは効果あるか|通常磨きと同じ車両で比較で触れています。

作業時間は1輪あたり約1時間、6輪で合計約6時間でした。

結果 — 変色は取れたが、ムラとくすみが残った

変色そのものはだいぶ取れました。ただし、酸化によるくすみが残る部分が結構ありました。加えて磨きムラも大きく、正直なところ、自分としては納得のいく仕上がりではなかったと感じています。

1回目の水研ぎ後

左前輪 ピカールネリの1回目の水研ぎ後 くすみとムラが残る状態
左前輪・1回目の水研ぎ後
左中輪 ピカールネリの1回目の水研ぎ後 くすみとムラが残る状態
左中輪・1回目の水研ぎ後

ムラが出た要因として自分が感じているのは、長時間の連続作業で集中力が持たなかったことです。面によって力の入れ方や時間のかけ方が揃わなくなっていた気がします。ただしこれはあくまで自分の実感で、ムラの原因がそこだけにあると断定はできません。

安全面の記録 — 真夏の長時間作業は失敗だった

あわせて書いておくと、この日は真夏の長時間作業で、軽い熱中症のような状態になりました。時期と作業量の計画は失敗だったと感じています。

自分の反省としては、夏場の連続作業は分割したほうがいいということに尽きます。仕上がりの面でも体の面でも、無理をして良いことはありませんでした。とはいえ作業できる日や時間帯は人それぞれだと思うので、これは自分の失敗談として書いておくにとどめます。

2回目の作業(全6輪)

1回目で残ったくすみとムラが、回数を重ねてどうなるかを見るため、日を分けて2回目の水研ぎを行いました。同じくピカールネリを使っています。

まず2026年7月25日に左前輪と左中輪の2輪、次に2026年8月1日に右前輪と右中輪の2輪、最後に2026年8月8日に右後輪と左後輪の2輪。合計6輪です。

作業時間はいずれの日も1輪あたり約1時間。2回目でも、1回目と同じくらいの時間がかかりました。

結果 — 1回目より明らかに改善した

結果は、1回目より明らかに改善しました。くすみが減り、鏡面に近づいています。これは6輪とも同じ手ごたえでした。

2回目の水研ぎ後(左前輪・左中輪/7月25日)

左前輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 くすみが減り鏡面に近づいた状態
左前輪・2回目の水研ぎ後
左中輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 くすみが減り鏡面に近づいた状態
左中輪・2回目の水研ぎ後

2回目の水研ぎ後(右前輪・右中輪/8月1日)

右前輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 くすみが減り鏡面に近づいた状態
右前輪・2回目の水研ぎ後
右中輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 くすみが減り鏡面に近づいた状態
右中輪・2回目の水研ぎ後

2回目の水研ぎ後(右後輪・左後輪/8月8日)

8月8日に、残っていた右後輪と左後輪の2回目を行いました。進め方はこれまでと同じで、ネリの水研ぎのみ、1輪あたり約1時間です。後輪もリムの外周は、周囲が映る程度まで戻りました。

どの輪にも、外周の立ち上がりやボルト穴の際などにうっすらと白っぽさが残りますが、残る場所は輪ごとに違いました。形状のせいというより、自分の磨き方のムラだと考えています。目視では目立たず、写真に寄ると分かる程度です。

判定と撮影は、いずれも水分を拭き取って乾燥させてから行っています。

右後輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 リムの外周が周囲の映り込む状態まで戻ったアルミホイール
右後輪・2回目の水研ぎ後
左後輪 ピカールネリの2回目の水研ぎ後 リムの外周が周囲の映り込む状態まで戻ったアルミホイール
左後輪・2回目の水研ぎ後

意外だったのは、2回目だから速く終わる、というわけではなかったことです。1回目で下地がある程度整っている分、短く済むだろうと勝手に思っていましたが、実際は同じくらい時間がかかりました。

この劣化度合いの面では、1輪あたり合計2時間以上かかるというのが実際のところです。少なくとも今回の車両については、そう見ておいたほうが計画を立てやすいと感じました。

まとめ

9年放置と聞いたホイールでしたが、ネリの水研ぎを2回重ねたところ、変色はほぼ取れました。乾燥後に見ても、ところどころにわずかな白っぽさが残る程度で、離れて見て気になる状態ではないと感じました。残る場所は輪ごとに違うので、形状のせいというより自分の磨き方のムラだと考えています。酸性クリーナーは使っていません。

ただし、1回では届きませんでした。1回目を終えた時点では、変色は薄くなったものの酸化のくすみとムラが残り、自分でも納得のいく仕上がりではありませんでした。2回目でようやく、面として揃ったと感じています。

かかった時間は1輪あたり約1時間、1回目と2回目を合わせると、6輪で12時間ほどです。

進め方は、1回目で失敗しました。6輪を1日でやろうとして約6時間かかり、体調を崩しかけました。2回目からは、1回につき2輪・約2時間で切り上げる形に変えています。作業できるのは一日で最も暑い時間帯に限られたので、車の向きを変えて日陰を作り、途中で水分と塩飴をとりながら進めました。

長く放置されたホイールでも、回数を重ねれば戻る見込みはあると感じました。ただし一度では戻りませんでした。一日にやる輪の数を減らして、回数を分ける。今のところ、これが一番続く形です。

この記事を書いた人

現役トラックドライバー。トラック運転歴20年(うち大型車8年)。新車納車から2年半、自分の車両のアルミホイール磨きを2〜4ヶ月に1回のペースで続けています(累計で10回前後)。プロの磨き屋ではなく、自分でやってきた現場目線で、買う前に知りたい情報(値段・道具・かかる時間・限界)をまとめています。

→ 詳しいプロフィールはこちら

関連記事

#アルミホイール #下地処理 #ピカールネリ #水研ぎ #アルコア #ホイール磨き #トラック #金属磨き #現役トラックドライバー