📝 この記事を書いた理由
「ブルーマジックって他の磨き剤と比べてどうなの?」と、私自身がずっと気になっていました。よく名前の挙がるピカール液・ピカールエクストラ・ホワイトダイアモンド・ブルーマジックの4種類を、できるだけ条件を揃えて比較してみました。良かった点も、思ったほど差が出なかった点も、隠さず書いています。
※この記事で言う「検証」は、研究室での厳密な検証ではありません。現役トラックドライバーが現場で実際に使ってみて、本当のところどうなのかを自分の手で確かめる、という意味の検証です。
- ピカール液はくすみが残った印象。他3種より一段控えめな仕上がり
- エクストラ・ホワイトダイアモンド・ブルーマジックの3種は、現場で磨いている時にも、後で並べて見比べても、判別が難しいほど近い仕上がりでした(主観)
- 性状の違い(液体3種 vs クリーム1種)は優劣ではなく特性の違い。液体は伸びやすく、ブルーマジックは液だれしにくい
- 自分がブルーマジックを主に使ってきたのは、容量に対しての価格単価と、感覚的にコーティングの持続力が他より長い気がするから(あくまで主観)
- 結果はホイールの初期状態・磨き手の力加減・気温などにも左右されます。「同じ車両の前4本・同じ磨き履歴」というかなり揃えた条件での比較として読んでください
- 選び方(主観): 仕上がりに妥協できてコスパ重視ならピカール液、作業時の匂いが気になるならピカールエクストラまたはホワイトダイアモンド、液だれが嫌いならクリーム状のブルーマジック、仕上がり重視ならピカールエクストラ・ホワイトダイアモンド・ブルーマジックの3種から好みで選ぶのがいいと思います
日々の業務をこなしながら車両を綺麗に保っているトラックドライバーの皆さま、いつもお疲れ様です。
確かめたかったこと
気になっていたのは、次の3つです。
- 4種類の磨き剤で、仕上がり(光沢・映り込み)にどれだけ差が出るのか
- 磨き作業中の感触(伸び・拭き取りやすさ・粉っぽさなど)はどう違うのか
- 同じホイール条件をスタートラインにして、現場で実際に使う立場として「どれを選ぶか」
勝ち負けを決めたいわけではありません。現場で使う側として、各製品の性格を体感で掴むことが今回の目的です。
比較した4製品
今回比較した磨き剤4種
① ピカール液(日本磨料工業)
ホームセンターで一番見かける、定番の液状金属磨き。価格が手頃で入手しやすく、仕上がりも実用十分。今回の素材は「過去3回ピカール液で磨いた状態」がスタートラインになっています。
② ピカールエクストラ(日本磨料工業)
ピカール液の上位グレードと言われる液体タイプ。研磨粒子がより細かい設計とされ、仕上げ向きという位置付け。私自身も以前使ったことがあり、今回は同じ条件下でピカール液との違いを改めて確かめたいと思いました。
③ ホワイトダイアモンド
輸入もので、トラック・バイク界隈でファンが多い磨き剤。「光らせる力が強い」と評判です。私も過去に使ったことがあり、今回は同じ条件下で他の3種と並べてどう違うかを見てみたいと思いました。
④ ブルーマジック(BM500)
このブログで普段から扱っているメタルポリッシュ。3回磨きで映り込みレベルまで到達することは過去記事で確認済み。今回は「他の3種と並べて、現場視点でどうか」を確かめます。価格・購入先まとめはこちら。
条件・環境
トラックホイール3回磨き体験で、重ね磨きを続けると段階的に鏡面に近づくことが確認できているため、ピカール液で4回目を重ねても改善余地は残っている前提です。よって今回の結果はハンデではなく製品差を示すものと考えています。
| 対象 | 同一車両の前4本のアルミホイール |
|---|---|
| 素材状態 | 過去3回ピカール液で磨き済み(同一車両・同一履歴) |
| 割り当て | 1本につき1製品(計4本=4製品) |
| 天候・気温 | 晴れ。気温は開始時18℃→途中22℃→終了時20℃で推移 |
| 磨き時間(目安) | 1ホイールにつき約30分(4本合計約2時間) |
| 使用量(目安) | 各製品、人差し指の爪程度×24箇所=約20.4g |
| 使用ダスター | 製品ごとに新しい面を使用 |
各ホイールへの製品割り当て(当日記録)
- 右前:ピカール液
- 右中:ピカールエクストラ
- 左前:ホワイトダイアモンド
- 左中:ブルーマジック
検証手順(各ホイール共通)
- ① 中性洗剤で洗浄
- ② 水分拭き取り
- ③ 乾燥
- ④ 該当製品で磨き
- ⑤ ダスターで拭き取り
- ⑥ 中性洗剤で洗浄(磨き残し・研磨剤残りを除去)
- ⑦ 水分拭き取り
- ⑧ 乾燥
- ⑨ 光沢・映り込み(鏡面具合)を比較
※本記事で言う「鏡面」は、自分の影や周囲の輪郭が映り込む状態を指しています。プロのバフ仕上げのような完全な鏡面とは異なります。
使った道具
洗浄・拭き取り・乾燥・磨き・拭き取りそれぞれで使うクロスを分けています。詳細は道具一式の記事を参照してください。
撮影条件について
比較写真は、できるだけ同じ位置・同じ距離・同じ角度になるよう意識して撮影しました。ただし、プロのスタジオ撮影ではないため、太陽光の角度などは多少変動しています。
そのため、写真同士の比較は「目安として」見てください。
① ピカール液
左:磨き前 / 右:磨き後
液体タイプで、伸びは良好。今回4種磨いた中で、唯一仕上がりにくすみが残った印象があります。光ってはいますが、他3種と並べて見ると一段控えめな仕上がりに見えました。仕上げ専用というより、下地磨き(粗磨き)用として使い、上から別の磨き剤で仕上げるという使い分けもあり得ます(後述の比較表で「下地用なら可」と評価しているのはこの意味です)。
拭き取りについては、他3種と違って拭き取りが重い印象でした。成分に灯油が含まれている(製造元の公式成分表)ためか、油分が多く、拭き取り後にも油膜が残る感じがありました。匂いも灯油臭がはっきり感じられました。
② ピカールエクストラ
左:磨き前 / 右:磨き後
液体タイプで、伸びは良好。仕上がりはホワイトダイアモンド・ブルーマジックと並べても、現場で磨いている時には大差を感じませんでした。ただし後で並べて見比べると、ブルーマジックよりわずかに鏡面性が高い印象もあります(主観)。
拭き取りは、少し時間を置いたら軽く拭き取れました。匂いはピカール液より控えめ。同じ「ピカール」名でも、用途は別物として捉えた方が良さそうです。
③ ホワイトダイアモンド
左:磨き前 / 右:磨き後
固形物が混ざっていますが、ほぼ液体に近い性状。伸びは良好。仕上がりはエクストラ・ブルーマジックと並べても、現場で磨いている時には大差を感じませんでした。ただし後で並べて見比べると、ブルーマジックよりわずかに鏡面性が高い印象もあります(主観)。
拭き取りは、少し時間を置いたら軽く拭き取れました。匂いはココナッツミルクのような、サンオイルに似た匂い(後述の成分セクション参照)。液の中に粉っぽい固形物が多少混じっていますが、ほぼ液体ですぐ伸びるので気にはなりませんでした。
④ ブルーマジック
左:磨き前 / 右:磨き後
4種の中で唯一のクリーム状。伸びは決して悪くありません。クリームならではの利点として、液だれしにくい。仕上がりはエクストラ・ホワイトダイアモンドと並べても、現場で磨いている時には大差を感じませんでした。ただし後で並べて見比べると、エクストラ・ホワイトダイアモンドの方がわずかに鏡面性が高い印象もありました(主観)。
拭き取りは、少し時間を置いたら軽く拭き取れました。匂いは尿素系の独特な匂い(後述の成分セクション参照)。クリーム状ですが、粉っぽさは感じません。
4種の磨き後を並べて比較
同じ位置・同じ距離・同じ角度を意識して撮影
部分的に拡大して比較
各製品で磨いたホイール表面を、ほぼ同じ位置・ほぼ同じ画角で部分的に拡大したものです(完全に同一の位置・角度ではありません)。
並べて見ると、ピカール液は他3種に比べて一段控えめな印象で、エクストラ・ホワイトダイアモンド・ブルーマジックの3種は判別が難しいほど近い仕上がりに見えます(主観)。
ダスターに移った汚れ
各製品で磨いた後のマイクロファイバーダスターを並べてみました。ダスターは製品ごとに新しい面を使っています。撮影時の光や乾湿の違いで見え方は多少変わります。
ピカール液・ピカールエクストラ・ブルーマジックの3種は、磨いていると徐々に鉄粉(黒い汚れ)がウエスについてきます。ホワイトダイアモンドは、他の3種より汚れがつくのが早かったです。これが研磨力の差なのか、製品の特性によるものかは断定できませんが、事実としてそうでした。
なお、ホワイトダイアモンドの公式サイトでは「対象の金属表面が黒くなるまで軽く磨く」という使用方法が示されており、「黒くなること=正しく磨けている」サインとして説明されています。
4種の比較表(現場体感)
あくまで今回の条件下での主観評価です。点数はつけず、感じたままの一言コメントで残します。
| ピカール液 | エクストラ | ホワイトダイアモンド | ブルーマジック | |
|---|---|---|---|---|
| 性状 | 液体 | 液体 | ほぼ液体 (固形物混入) | クリーム状 |
| 磨きやすさ(伸び) | 伸びやすい | 伸びやすい | 伸びやすい | 伸びやすい (液だれしにくい) |
| 拭き取りやすさ | 多少拭き取りにくい (灯油由来?) | 時間を置けば 軽く拭ける | 時間を置けば 軽く拭ける | 時間を置けば 軽く拭ける |
| くすみ落ち | くすみが残った | 気にならない | 気にならない | 気にならない |
| 映り込み(光沢) | 他3種より控えめ | ほぼ判別困難 | ほぼ判別困難 | ほぼ判別困難 |
| 匂い | 灯油臭 | 控えめ | ココナッツ系 | 尿素系 (アンモニア) |
| 粉っぽさ | 感じない | 感じない | 多少あり (気にはならない) | 感じない |
| 総合(現場視点) | 下地用なら可 | 仕上げ実用レベル | 仕上げ実用レベル | 仕上げ実用レベル +液だれしにくい |
成分と匂いの関係(成分表から見た4製品の違い)
4製品それぞれで匂いに違いがありましたが、これは気のせいではなく、成分の違いから来ているようです。各製造元が公開している成分情報を確認すると、以下のような違いがありました。
| 製品 | 主な成分 | 匂いの特徴 |
|---|---|---|
| ピカール液 | 研磨剤(20% アルミナ系鉱物)、脂肪酸、灯油 | 灯油臭がはっきり |
| ピカールエクストラ | 研磨剤、鉱油・石油系溶剤、脂肪酸 | 控えめ(低臭タイプの溶剤) |
| ホワイトダイアモンド | 研磨成分+ワックス配合物(石油蒸留成分) | ココナッツミルク・サンオイル系 |
| ブルーマジック | 研磨剤、石油系溶剤、鉱油、脂肪酸+アンモニア | 尿素系の独特な匂い |
ピカール液 vs エクストラ:同じ「ピカール」名でも溶剤が違う
ピカール液の溶剤は灯油。一方、ピカールエクストラの溶剤は鉱油+石油系溶剤(低臭タイプ)。同じ「ピカール」名でも、エクストラの方が匂いが控えめだったのは成分の違いから来ています。日本磨料工業は「ピカールネオ」という低臭バージョンも別途発売しており、灯油の匂いが課題と認識して改良に取り組んでいるようです。
ホワイトダイアモンドのココナッツ系の匂いは何由来?
ホワイトダイアモンドの公式サイトによれば、製品は「輝きを与える成分(白色の沈殿)と、石油蒸留成分を含むワックス配合物(透明の浮遊液)」の2層構造になっています。ココナッツミルク・サンオイル系の匂いは、このワックス配合物に含まれる成分由来と思われます(具体的な成分名は公式に公開されていないので推測です)。
サンオイルの主成分はココナッツオイルやヤシ系オイルであることが多く、感覚的には自然な共通点。匂い自体は不快ではなく、灯油臭のあるピカール液とは対極的な印象でした。
ブルーマジックの尿素系の匂いはアンモニア由来
ブルーマジックの匂いの正体は、成分に含まれるアンモニア。専門の解説サイトでも「アンモニアが含有されている」と指摘されており、「尿素系」と感じるのはこのアンモニア成分由来。
余談ですが、自分はブルーマジックを以前の車両を含めて主に使ってきたものの、最近は昔ほど匂いがキツくなくなってきているように感じます。気のせいかもしれませんが、もし製造元が成分を改良しているなら歓迎したい変化。
成分を知ると、匂いの違いが説明できる
磨いている時に感じる匂いは、決して気のせいではなく、各製品の溶剤・添加剤の違いから来ています。匂いが気になる場合は、成分表を確認して低臭タイプを選ぶという選び方もあります。屋外作業がメインのトラックドライバーであれば、匂いはそれほど大きな問題になりませんが、屋内ガレージで磨く方は参考になるかもしれません。
この比較の限界・前提
誰かの参考になればと思って書いている記事なので、過度に良く見せたくはありません。この比較で言えないこと・分からないこともあわせて書いておきます。
- 各製品1本ずつ・1日の比較である — 別の日・別のホイールでも同じ結果になる保証はありません
- 「過去3回ピカール液で磨き済み」という素材ベース — まったくの未磨き素材から始めた場合は、結果の差が変わる可能性があります
- ピカール液は素材ベースと同一製品(実質4回目の重ね磨き) — 他3種は今回が初使用の素材なので、ピカール液は差が出にくい条件下にあった可能性があります
- 磨いた順序による気温・体力の差はゼロではない — 右前(ピカール液)→右中(エクストラ)→左前(ホワイトダイアモンド)→左中(ブルーマジック)の順で磨いており、気温も18→22→20℃で推移したため、最初に磨いたピカール液は最も気温が低い時間帯にあたります
- 磨き手は同一(私) — 力加減やコツが完全に均一にできているとは限りません。各製品の特性に合わせて手が動いている可能性もあります
- 映り込みの鮮明さは数値化していない — 写真・動画の主観的な比較に留まっています
- 耐久性(磨いた後どれだけ光沢が持つか)は今回測っていない — 短期の仕上がりだけの比較です
- ホイール位置(左前/中・右前/中)による光の当たり方の差はゼロではありません
まとめQ&A
Q1. 結局、4種の中でどれが一番良かったか?
A. ピカール液はくすみが残った印象でした。残り3種は、現場で磨いている時には大差を感じませんでした。ただし後で並べて見比べると、エクストラとホワイトダイアモンドの方がブルーマジックよりわずかに鏡面性が高い印象もあります(主観)。「一番」を断定するのは難しいですが、現場で使う側として、性状(液体かクリームか)・容量・価格の好みで選んで問題ないと感じました。
Q2. 普段使いとしてどれを選ぶか?
A. 自分はブルーマジックを以前の車両を含めて主に使ってきました(連続して使ってきたわけではなく、他の磨き剤も使用しています)。理由は、容量に対しての価格単価が良いこと、そして感覚的にコーティングの持続力が他より長い気がするからです。あくまで主観での話で、4種を同条件で長期比較したわけではありません。
Q3. ピカール液とピカールエクストラで違いは感じたか?
A. 仕上がりで言うと、ピカール液はくすみが残った印象で、エクストラは他2種(ホワイトダイアモンド・ブルーマジック)と並べても大差ない仕上がりでした。同じ「ピカール」名でも、用途は別物として捉えた方が良さそうです。
Q4. ホワイトダイアモンドの評判通りの仕上がりだったか?
A. ほぼ液体に近い性状で伸びは良好でした。現場で磨いている時にはエクストラ・ブルーマジックとの差は大きく感じませんでしたが、後で並べて見比べると、ブルーマジックよりわずかに鏡面性が高い印象もありました(主観)。評判通りに光る製品だと感じています。
Q5. ブルーマジックを薦めている記事だが、今回の比較で見方は変わったか?
A. 仕上がりだけで見れば、現場で磨いている時には3種(エクストラ・ホワイトダイアモンド・ブルーマジック)に大差を感じませんでした。ただし後で並べて見比べると、エクストラ・ホワイトダイアモンドの方がブルーマジックよりわずかに鏡面性が高い印象もありました(主観)。ブルーマジックが「圧倒的に光る」わけではない、というのが今回の正直な体感です。一方で、容量に対しての価格単価、クリーム状ゆえの液だれしにくさ、そして感覚的な持続力の長さ(主観)は、自分が主に使ってきた理由としてやはりあります。「絶対これ」ではなく「自分の使い方には合っている」というのが正確なところです。