📝 この記事を書いた理由
ブルーマジック(以下BM)を重ねる前の下地処理に、ピカールを使う人は多いと思います。ただそのピカールにも練り状の「ピカールネリ」と、液体の「ピカール液」の2種類があり、「どっちが使いやすいんだろう」とずっと気になっていました。今回、長期間ほぼ放置されていた予備車のホイールを磨く機会があったので、右前=下地にネリ、右中=下地に液と分け、同じ車両・同じ日に使い比べてみました。どちらも最後にBMを重ねる前提です。使用量や汚れの落ち、仕上がりにどんな違いが出たのかを正直に書いています。
※この記事で言う「検証」は、研究室での厳密な検証ではありません。現役トラックドライバーが現場で実際に磨いて、本当のところどうなのかを自分の手で確かめる、という意味の検証です。
- ピカール液はいつも通りの量・いつも通りの磨き方で問題なく使えた — 液が使いにくかったわけではない
- ピカールネリは、その液に比べて少ない量で足りた — 少量で済むのがネリの長所
- こびりついたような汚れは、ネリの方が液より取りやすかった — ブレーキダスト・白サビ・サビなどの固着した汚れ
- 下地の仕上がり自体は、ネリも液も同等 — 最終的な下地のレベルに差は感じなかった
- つまり今回は使用量の少なさ・こびりつき汚れの落としやすさでネリに相対的なメリットを感じた。ただし液には液の良さ(サラサラして広い面に塗りやすい等)もあり、あくまで今回1回の体験での感触
※この記事は「下地ありの右側の中で、下地材にネリと液どちらを使うか」に絞った記事です。そもそも下地ありとBM単独でどう違うかは、親記事の比較に分けています。
日々の業務をこなしながら車両を綺麗に保っているトラックドライバーの皆さま、いつもお疲れ様です。
そもそもピカールネリとピカール液の違いは?
まず簡単に整理します。同じ「ピカール」でも形状が違います。
- ピカールネリ … 練り状(ペースト状)の研磨剤。私の感覚では、どちらかというと固形ワックスに近いしっかりめの質感でした。少量を狙った場所に置きやすいのが特徴。
- ピカール液 … 液体の研磨剤。サラサラしていて、布に取って広い面に伸ばしやすいのが特徴です。
今回下地に使ったピカールネリ(練り状)は、ホームセンターでは置いていないこともあります。見つからないときは楽天市場でも購入できます。
※ピカール液(液体)はホームセンターなどでも入手しやすいため、ここではネリのみご案内しています。
中身の磨き成分は近い系統ですが、形状が違うぶん、実際に手を動かしたときの使い勝手が変わってきます。今回はそこを、同じ車両で並べて確かめました。なお、磨き剤そのものの効きや種類ごとの比較は磨き剤4種の比較記事に詳しくまとめているので、そちらと合わせて読むとイメージしやすいと思います。
今回の車両について
使ったホイールは、会社で予備車扱いになっているトラックのものです。もともと専任のドライバーがいたのですが、その人が離れてからは担当不在のまま、洗車もろくにされず置きっぱなしでした。登録から約19年が経っています。ホイールは全面が白くくすんでいて、汚れもそれなりに固着していました。
私の知る範囲では、このホイールにピカールが当たったのは過去2回ほどで、以降はほぼ放置。もっとも、その2回より前にどんな手入れがされていたかまでは、私には分かりません。下地材の食いつきや落ち方を比べる今回の趣旨からすると、これだけ汚れが乗ったホイールはむしろ好都合でした。最終的な仕上がりは見た目では大きな差はありませんでしたが、ブレーキダストなどの汚れがひどい部分では、ネリの方がしっかり取れて、液は取りきれずに残った箇所もありました。
使い比べの設計(右側2輪で下地材を分けた)
今回は、下地ありの右側2輪で、下地材を2種類に分けました。どちらも下地のあとに同じようにブルーマジックを重ねています。
この記事で注目するのは、右側の中の「右前=ネリ」と「右中=液」の違いだけです。下地あり全体とBM単独(左側)の差そのものは別記事の担当なので、ここでは深入りしません。あくまで「下地材2種の使い勝手・効き」の比較です。
| 車両 | 予備車(以前は担当者あり・登録約19年・最近ほぼ放置) |
|---|---|
| ホイール状態 | 全体が白くくすみ。過去のピカール磨きは2回程度(それ以前は不明) |
| 下準備 | 中性洗剤で洗浄(撮影前に実施)→ これがBefore状態 |
| 右前 | 下地にピカールネリ(練り状) → ブルーマジックを重ね |
| 右中 | 下地にピカール液(液体) → ブルーマジックを重ね |
| 共通 | 下地材以外(BMの重ね方・拭き取り)はできるだけ揃えた |
※使った道具の詳細は道具一式の記事にまとめています。
撮影条件について
右前(ネリ)と右中(液)の写真は、立ち位置・距離・角度をできる限り合わせて撮りました。ただしネリの輪を仕上げてから液の輪へと順に作業しているので、撮影の時間差ぶん日差しや映り込みは変わっています。下地材どうしの違いは仕上がりの差というより使い勝手の差なので、写真はあくまで状態の参考としてご覧ください。Before写真はどれも中性洗剤で洗浄したあとの状態です。
右前:下地にピカールネリ → BM
まずは右前。下地材に練り状のピカールネリを使い、そのあとブルーマジックを重ねました。「磨く前(洗浄後)」と「ネリで下地を作った段階」の比較です。
続いて、下地のあとにブルーマジックを重ねた仕上がりです。
ネリを使ってまず感じたのは、使う量が少なくて済んだことです。練り状なので少量を布に取って狙った場所に置けて、それで十分に効いてくれました。そしてこびりついたような汚れ——長年積もって固まったような部分——は、ネリの方がしっかり食いついて取れていく感触がありました。
右中:下地にピカール液 → BM
次は右中。下地材に液体のピカール液を使い、そのあと同じようにブルーマジックを重ねました。まずは「磨く前(洗浄後)」と「液で下地を作った段階」の比較です。
続いて、下地のあとにブルーマジックを重ねた仕上がりです。
液は、他のホイールを磨くときといつも通りの使い方・いつも通りの量で、特に問題なく使えました。サラサラしているので、布に取って広い面にスッと伸ばしやすいのが扱いやすいところです。下地としてもきちんと効いてくれました。強いて言えば、こびりついて固まったような汚れに対しては、後で触れるとおりネリの方が食いつきは上でしたが、液が使いにくかったということはありません。正直に言えば磨きムラは多少ありますが、それは液に限った話ではなく、私の手作業全般の話です。
使い比べてみての正直な感触
2輪を磨き終えての、正直なところを整理します。
1. 使用量はネリの方がかなり少なくて済んだ
一番はっきり差を感じたのが使用量です。ネリは、液に比べて少ない量で足りました。練り状なので狙った場所に必要なぶんだけ置けて、無駄が出にくい印象です。液の方は、いつも通り普通に使って何の問題もありませんでしたが、量で比べると同じ面を仕上げるのにネリより多めに減っていきました。これは液が使いにくいということではなく、ネリが少量で済むという長所のほうの話です。コスパや長持ちという面では、ネリに分があると感じます。
2. こびりつき汚れはネリの方が取りやすかった
長年積もって固まったようなこびりつき汚れは、ネリの方がしっかり落ちました。練り状で食いつきが良いぶん、頑固な部分にグッと効いてくれる感触です。液は広い面をならすのは得意ですが、固まった汚れに対してはネリほどの食いつきは感じませんでした。
3. 下地の仕上がり自体は同等
意外だったのはここです。下地として磨き終わった段階の仕上がりレベルは、ネリも液も同等でした。使い勝手には差があったものの、最終的に下地が整った状態を見比べると、差は感じませんでした。そのうえにBMを重ねた後の見た目も、右前(ネリ)と右中(液)で、はっきり「こっちが上」と言い切れるほどの差は出ていません。正直なところ磨きムラは多少残りますが、それはネリでも液でも同じように出るもので、下地材の差ではありません。
この体験の限界・前提
- 使用量や汚れの落ち方は、私の手の感触をもとにした話です — この記事の中心になる「使い勝手」は、グラムを量ったわけではなく、使っていての体感での比較です
- 右前(ネリ)と右中(液)は別の位置の輪 — 汚れ方も日当たりも完全には同じではないので、純粋に下地材だけの差とは言い切れません
- 磨きムラが多少出るのは私の手作業ゆえ — ネリでも液でも同じように出るもので、どちらかが劣るという話ではありません
- 試したのは1台・1回かぎり — 別の車両や別の日に同じ感触になるとは限りません
- 過去の磨き回数は聞き取りと記憶頼り — 登録からの年数(約19年)は把握していますが、磨いた回数までは厳密な記録ではありません
- 撮影の光線条件はそろっていない — 写真の比較は目安として見てください
- 私はプロの磨き屋ではありません — 力の入れ方や回数で結果は動きます
まとめQ&A
この検証のほかの2記事
- ブルーマジックの前に下地処理は必要か|ピカール下地ありとBM単独を同じ車両で比較 ← 検証全体の親記事
- ブルーマジックの水研ぎは効果あるか|通常磨きと同じ車両で比較 ← 左側の中の違い